不動産簡易査定、つまり机上査定依頼を不動産業者に頼みたい場合に相手方に伝えるべき情報は何かについての記事です。
そして最低限の情報を与えられた不動産業者はどのように査定しているのかお伝えします。
最後までお読み頂けるともしかしたら自分でもできるのでは?と思える内容になっておりますので
もしこれから不動産業者に簡易査定を依頼しようとお考えの方は、すこしお付き合いください。
1.簡易査定だけなら住所だけで十分
簡易査定に必要な情報を本当にシンプルに言い表すと住所だけで十分です。
実際には、不動産業者から売りたい物件が土地であれば、土地面積。戸建であれば、土地面積と建物面積、マンションであれば専有面積をヒアリングされます。
売りたい理由、共有者の有無、いくらで売りたいのか、いつまでに売りたいのか、業者によって質問は様々ですが、まぁたいだい聞かれる内容についてはこのような内容でしょう。
しかしながら、簡単な金額であれば、住所さえわかればある程度は割り出せます。
2.簡易査定依頼を受けた不動産業者がまずしている事
不動産屋さんによってある程度流れは違うかもしれませんが、凡その場合、価格を算定するには以下のようなルートを通じて価格査定をしています。
もし、過去、今現在 不動産業者に対し、簡易査定を依頼している方はこの【仕組み】をしっておくだけでも、売却をスムーズに進める為に役立つと思います。
もし、もう少し細かく査定方法を知りたいという方は【不動産の査定のしくみ|チェックしたい3つの査定方法と+α】を参考にしてみてください。
2-1.グーグルマップでとりあえず現地を見てみる
教えてもらった住所をグーグルマップで調べます。
道が狭くて見れない場合は諦めます。
2-2.地番を調べる
住所がわかると、地番をまず調べます。だいたいは住宅地図、もしくは法務局に電話して聞きます。
地番とは土地それぞれに付された番号で住居表示とは異なります。(一部地域では住居表示と地番が同じ地域もあります。)
2-3.謄本を取得する
調べた地番をもとに謄本を取得します。
謄本では
- 誰が所有者か
- 登記上の面積はどれほどか
- 抵当権が付いてるか
- 差し押さえなどついてないか
- 聞いている事と相違がないか
などを調べます。
会社によっては謄本を取らないでざっくり査定するところもあります。
2-4.路線価を調べる
路線価を調べます。
とりあえ全国地価マップを閲覧する。
直近3カ年分程を見て、そのエリアの価格が変動しているのかどうか、路線価×面積の価格(市場の7割)を確認します。のちに調べる成約事例と比較します。
2-5.成約事例を見る
地番を調べる前に見る人もいますが、だいたいこの1~4までを確認したらレインズや社内データを利用して 実際にいくらで成約しているのか確認します。
しかし、成約事例が少ないとか、『なんとなくだけど信用できないなぁ』と感じたら、そのエリアで働いている、もしくは働いていた知り合いの業者などに相場を遠回しに聞いてみたりもします。
もし、取引したようなエリアだったりマンションならば精度はもう少し高くなります。というか、ここまで調べなくてもなんとなくわかります。
2-6.簡易査定書を作る
このように机上で調べた価格を査定書に落とし込んでいきます。
余談ですが、査定書は結構高いという事で、文書や口頭で済ませる場合もあります。査定を依頼する側のキモチになってみるとできれば査定書は出したいところです。
ちなみに、大手へ簡易査定を頼むとわかりますが、多くの営業マンの簡易査定書でも結構な厚さがあります。しかしながら大手の社員だからといって全員が査定書を出すわけではありません。
営業マンによって少し違いはあるかもしれませんが、だいたいこのような流れで査定しています。
とりあえず、住所だけわかればここまで調べられるというお話でした。
3.住所を教えなくても自宅の金額はある程度分かるもの
これまでお話ししてきた事から、だいたいの金額を算出するまでの流れをご理解頂けたと思います。
お気付きの方もいらっしゃると思いますが、
- 2-5.成約事例を調べる
以外は自分で出来てしまう事だったりします。
つまり、一番重要なのも事例を調べる部分なのですが、最近はある程度、不動産価格を算出できる便利なサイトも出てきました。
もし、この記事を読んでいるあなたが、自分の所有する不動産価格をある程度、知りたいのであれば【不動産自動査定サイト|自分で不動産価格を調べられるおすすめサイト15選】をご参照ください。不動産業者に氏名・住所を知られる事なく,ある程度の価格はわかります。
最終的には不動産業者に依頼する事になると思いますが、ある程度、自身で調べられるところを調べつつ、依頼する事が売却をスムーズに進めるコツでもありますので、参考になれば幸いです。
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