1.駅からの徒歩距離が重要になるケース
この記事を読んでいる方の中には不動産の売却を控えている人、または既に不動産を売却中という方が多いかもしれません。
不動産売却時に問い合わせ数が非常に重要なのですが、いわゆる反響を増やす為の重要なファクターとして『駅からの距離』が挙げられます。
原則、不動産広告においては直線距離80mを徒歩1分と表記する決まりになっています。それが不動産を売り出しした際の販売図面やネット広告・紙媒体に記載されるのです。
首都圏、特に都内ではこの駅からの距離を気にする人が多いです。
では、駅から距離がある物件は売りにくいという事なのでしょうか?
1-1.首都圏の不動産購入候補者は徒歩距離に敏感
不動産を探す際に、重要なのは駅からの距離です。移動手段が電車メインであれば当然のことながら毎日の通勤・通学を考慮して駅からの距離は非常に気になるポイントとなります。ポータルサイト等を見ると 駅距離検索が出来ますが、だいたいが5分刻み 例とすれば5分以内→5~10分以内→15分以内のように分けられています。
ここで重要なのは例えば、駅距離10分以内の物件が一番流動しているようなエリアであれば、競合している物件も数々あるので、不動産の購入候補者は価格・スペック・条件等から判断せざるを得ません。
売主側から考えた場合、基本的に価格さえ間違っていなければ、というよりも『ちょっと高いかな。。。』という金額で売出したとしてもそこそこの反響が臨めます。しかしあまりに相場から乖離している場合にはその限りではありませんが、やはりそれだけ利便性に基づいた不動産探しがなされて言えると思います。
また、帰り道人通りが少ない つまり駅から距離のある場所は静かですが、以前都内でも金額が高めに設定されている為に価格設定を間違えると苦戦します。
1-2.価格さえ間違えなければバス便でも売れる
しかし、駅から距離がある物件は売れないのでしょうか?答えはNOです。売れます。
そもそも価格さえ間違えなければ近隣からの反響が臨めますし、実際に問い合わせの理由を聞いてみると『よく物件の前を通る』とか、『近所に住んでいるので気になった』という答えが多いのです。
問い合わせが来ている時点でそもそも駅の距離を気にする人は少ないのでこのような場合において物件の築年数・設備・価格がポイントになります。
2.地域によってあまり徒歩距離が関係ないエリアもある
家探しはまず駅距離を気にします。というよりも気にする人が多いのです。
やはり、日々通勤・通学をする多くの人の交通手段が電車である事を考えれば駅からの距離は重要なファクターとなります。
しかしながら、地域によっては電車通勤ではなく車通勤、また電車に乗るけれども休日は車行動というような地域において駅からの距離はさほど関係ないのです。
2-1.郊外では駅からの徒歩距離がマイナス要因にならない
実需に限って申し上げると(居住用不動産のことです。)、郊外はあまり駅距離が販売のマイナスポイントにはなりません。
もともと、駅から距離がある物件については他エリアからの問い合わせ自体はそんなに臨めず、やはり対象不動産の近隣に住んでいる購入候補者からの問い合わせ割合が多いのです。つまり、地元の賃貸に住んでいる人が購入するケースが多いと考えれば、ネットで広域に拡散する対応の広告手法より、ピンポイントで紙チラシなどの広告が有効なのもこういったエリアです。
既に不動産売却を依頼していてなかなか買手が付かないという方は価格はもとより、広告手段についても媒介契約を結んでいる不動産業者と打ち合わせする事をおすすめします。
2-2.郊外の駅から遠い不動産、価格付けのポイント
実は周辺の賃貸相場を調べるのが有効です。というのも、家賃より安いという購入のインセンティブはけっこう購入候補者にとって強い動機付けとなります。
例えば、2000万の中古戸建であれば35年ローンにして約50,000円台後半と想定すれば、そのエリアの賃貸に住んでいてローン支払い額よりも2,3万高めに賃料を支払っている層に物件を訴求できる可能性があります。
ですので、近隣相場も物件の個別性に依拠はしているものの、賃料比べた場合、そこまで無理のない価格設定になっている不動産が多いはずです。
もしこのような物件の売却を検討する場合は、近隣の売買成約事例はもとより、賃料相場もチェックしてみてください。
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